行正り香さんの「19時から作るごはん」~誰にも何も期待しないこと

前に、大好きなお料理研究家さんのお話をしましたが

sweetmuku.hatenablog.com

行正り香さんも、大好きなお料理研究家さんのうちの1人です。

たくさんの著書がありますが、中でも一番好きなのは

「19時から作るごはん」

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発売当初に買った本なので、2004年・・・もう15年も前!?

文庫も出てました↓

19時から作るごはん (講談社+α文庫) [ 行正 り香 ]

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例えば海外移住するときに、

料理本は1冊しか持っていけない!!となったら

迷わずこの本を選びます。

 

一見シンプルで、作りやすいレシピ本。

前書きにも、

 「家庭用ファーストフードメニュー」

 すでに手際よくお料理できる方には、あまり役にたたないかもしれません。

と、あるくらいなのです。

 

レシピには、

ここの野菜はこれでもOKとか、

材料も、「あれば」とか「なくてもOK」とあるものもあって

それだけで、ハードルが下がる^^;

いろんな応用がきくレシピです。

 

そして、

私にとって一番のポイントは、

塩適宜、塩適量、塩少々

といった、

アバウトな表現が少ないこと!

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この表現が、私には一番難しい・・・。

お料理が得意な方はきっと、

この表現でも、味をビシっと決められるのかなと思います。

私の場合は、味見をしても、微妙な加減が、イマイチピンとこないことが多い。

だから、塩の量がはっきり決まっている方が作りやすいんです。

そのレシピ通りの塩分量にして、

もし、自分にとって濃かったり薄かったりしたら、

そこではじめて、調整すればいいのだけど

最初から「適量」などのアバウトな表現だと、

どこが着地点かイマイチわからなくなってしまう。

(これ、お料理が上手な人にはわからないのかもしれません・・・)

 

塩だって、種類によって味が違うし

材料の状態によっても塩加減が変わってくるというのは

わかります。

 

実際、前に、湖の塩を使ってお料理していたら

全般的にしょっぱくなった。

そこで、この塩はしょっぱいんだなー塩によっても色々なんだなーって知りました。

だから、

塩適宜とか適量っていう表現が出てくるのもわかるのです。

 

だけど、私にはハードルが高い💦

 

 

私の母は、菜箸の先っぽを、例えば煮物の汁にちょこっと浸して、菜箸についたほんの少しの煮汁を手に垂らし(1滴くらいです)、

それをペロっと味見して

調味料を調整するのです。

尊敬です。

その味覚、なぜ私に受け継がれなかったのでしょう…

私は、スプーンで味見してもイマイチだったりする。

 

美味しいと感じる幅が広いのかも?^^;

 

以前、TV番組「踊るさんま御殿」で

味覚音痴”として出演していた、アンジャッシュの児嶋さんが

冷めても美味しいし、何でも全部美味しいと感じる、と言っていて

本気で共感しました(笑)

嫌いなものもあるし、児嶋さんほど何でも美味しいと思うわけではないのですが

でも、気持ちはすごくわかる。

おせんべいやスナック菓子が、湿気てても、元が美味しければべつにマズいと感じない。

そして、番組でも言っていましたが、

それってすごく幸せなことなのでは(笑)

旦那さんが児嶋さんのように何でも美味しいと感じてくれたら

私、もう少しお料理に対するモチベーションがあがったのではと思います(?言い訳?)

 

話がそれましたが、

行正り香さんの本。

 

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この本の中で一番好きなレシピは

ポークソテーごはん」です

これ、とんかつ用のお肉でも、薄切り肉でも、豚小間、ひき肉でも

何でも応用可能な万能レシピ!

ボスもカツオも大好きです。

 

行正り香さんのレシピにはよく寿司酢が出てくるので

作って常備するようになりました。

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砂糖と塩を入れ

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お酢を入れて

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よく混ぜる

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一晩くらい置いたら馴染みますが、

急いでいる時は、ある程度混ざったらすぐ使うこともあります。

 

冒頭でも紹介した

白崎裕子さんの「秘密のストックレシピ」のレシピを参考にして作っています。

(この時、昆布が無かったので昆布無しで作っています^^;)

sweetmuku.hatenablog.com

 

行正り香さんの「19時から作るごはん」の中に、

「楽しく料理を続ける11のコツ」

というエッセイが載っています。

どれも魅力的な内容ですが

その中の、

「誰にも何も期待しないこと」

never expect something in return.

 

本を買った当初から印象に残っている言葉ですが、

改めて、最近の私に必要な言葉です。

 

行正り香さんの伝えたいことは

当然ですが、冷めた意味とか、ふてくされた感じでは全然ありません。

以下、一部抜粋です

 

*****

 

子どもに尽くしても感謝してもらえない、会社の上司は理解がない、主婦も働く女性も不満がたまるのは当たり前。だけど、そのまま期待しつづけても、世の男性たちも、子どもも上司も簡単には変わりません

変われるのは自分だけなのかもしれません。

母・よしこがあのとき教えてくれたことは、相手に自分の価値観やリズムに合わせてもらおうと期待するのではなく、自分が柔軟になり、自分が相手を理解する努力をしてみるということでした

それは他人の言葉や行動に左右されない、自分なりの生活リズムを作ることでもありました。

 

 *****

 

最後の太字は、

この本を購入した当時、

なんとなーくわかるような、わからないような

気持ちでいました。

最近改めて読んで、

それがなぜなのかわかった。

 

 相手を理解する努力をすること

他人の言葉や行動に左右されない自分なりの生活リズムをつくること

 

相手を理解

と、

他人に左右されない

 

というところが、一瞬矛盾しているように感じたからです。

 

深い。

この短い文章の中に、ものすごい深い意味がこめられていたのだなーと

最近感じました。